そばの薬味として重宝されるわさび。江戸時代には、大根おろしがないときの単なる代用品だった!?

わさびは、ねぎとともにそばに欠かせない薬味のひとつ。

 

そばにわさびをのせてずるっとすすれば、ツンとくる辛味とそばの力強い風味が絶妙にマッチするものです。

今回はそばの薬味としてわさびが用いられるようになった理由や、わさびのうれしい健康効果などをご紹介します。

 

そばの薬味にわさびは定番?

 

ねぎや大根おろしなど、そばに添えられる薬味はさまざまなものがあります。

ねぎは、存在を主張しながらもそばにほどよく寄り添って、風味をぐっと引き上げてくれるもの。

大根おろしはちょうどいい辛味がそばの繊細な味わいにぴったりです。

 

そんな中、そばの定番薬味のひとつ・わさびはツンとした香りが鼻から大胆に抜けるため、そばと寄り添うというイメージよりも“そばをまた違った風味に仕上げてくれる薬味”というイメージ。

 

ねぎや大根おろしで食べるそばより、少しテイストの異なる特別なそばを食べている感覚になるものです。

 

 

薬味としてわさびが使われるようになった理由

 

そんなわさび、じつはそばの薬味として使われ始めたのにはいくつかの理由があるようです。

まずひとつめは、江戸中期のそばの専門書『蕎麦全書』に書かれていたことに由来します。

『蕎麦全書』では薬味について「大根おろしのしぼり汁が最も適している」と書かれています。

そのしぼり汁がない場合に「代用としてわさびを使う」と明言。

わさびの辛味は、大根おろしの辛味の代用という考え方だったのがうかがえます。

 

ふたつめは、わさびでそばつゆの臭みを消していた説。

鰹節など魚のだしを使うことで魚介特有の奥深いうまみがアップします。

けれども、当時は臭みを取る技術が今ほど発達していなかったのか、魚系のだしを使えば特有の臭みも出てしまっていたよう。

 

わさびのツンとした辛味をプラスすることで臭みがそれほど際立たず、おいしくそばつゆがいただけたようです。

 

 

健康効果絶大!わさびのうれしい効能

 

わさびは、飛鳥時代や平安時代の文献にも薬草として用いられていたと書かれているほど、日本人にとって馴染み深い食べ物です。

とくに抗菌効果が高く、さしみや寿司などと一緒に添えられるのは味のアクセントとしてはもちろん、腐りにくくする、という意味も込められています。

そのほかにも、抗酸化作用や体の中の有害物質を排除する解毒作用、発ガン抑制作用、花粉症の症状緩和作用など、うれしい健康効果がたっぷり!

さらに気になる口臭も予防してくれるようで、食べるだけで得することがたくさんあります。

 

ただ、この健康効果を得られるのは生のわさびをすりおろしたときだけ。

チューブ入りのわさびだと食品添加物が多く含まれるため、健康成分がしっかりと摂取できないのだそうです。

 

 

生のわさびをすりおろして食べよう

 

わさびは、根茎の部分をおろし器ですって作ります。

すりおろすことで細胞が壊れ辛味成分が生まれ、同時に香りも強くなって独特のツンとした風味が楽しめるようになります。

 

なお、わさびは細かくすりおろせばすりおろすだけ、辛味が引き出されて薬味としてよりおいしくなります。

ですから、一般的なおろし器よりもサメ皮で作ったおろし器がベスト。

このときに砂糖をおろし器にのせて一緒にすりおろすと、わさびのアクがほどよく抜けてより風味豊かになります。

 

すりおろした生のわさびをそばにのせて、つるり!

 

ツンとした独特の香りに食欲がぐんと刺激されます。

健康効果も豊富なわさびを薬味にして、おいしく健康的にそばをいただきましょう!