「そば」と「うどん」の違いって?つゆや食べ方、栄養を比較してみた

そばとうどんといえば、粉に水を加えて練り、製麺する麺類という部分において、似たもの同士のように感じる方も多いのではないでしょうか?
そばとうどんを両方提供するお店も多く、トッピングする具材を入れ替えてもおいしく食べることができます。
そんな似たもの同士のようなそばとうどんでも、つゆや食べ方、栄養など細かな違いがあります。
そばかうどんかを選ぶ際に、風味以外の要素でチョイスしてみても良さそうです。
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そばとうどんの違い
1.一般的なつゆの違い
かけそばやかけうどんに使われるつゆは、お店の好みや作る人の趣向にもよりますが、一般的にはうどんが透き通った薄口テイストに比べて、そばは醤油の濃厚な濃口テイストであることが多いようです。
これは一説には、うどんを打つ際に塩水を加えているため麺自体にも塩味がついており、醤油による塩気を最小限に抑えてもおいしく食べられるからとのことです。
一方そばの材料は、そば粉のほかにはつなぎの小麦粉と水だけ。
そのためつゆに醤油をしっかりめに加え、濃厚なテイストにしているのだそう。
ベースとなるだし汁にも、濃いめの醤油とうまく調和するように旨味の深いものを選ぶのが良いとされています。
自宅でかけそばやかけうどんのつゆを作る際に、この点を少し意識してみることをおすすめします。
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2.食べ方
そばもうどんも麺状ですのでずるるっとすすって食べることが多く、かけそば・かけうどん・ざるうどんなど、それぞれはとくに特別な食べ方はありません。
けれども、ざるそばだけには“粋な食べ方”というものが存在しています。
ざるそばがテーブルへ運ばれたら、まずはつゆも何もつけずにそのままのそばを食べて風味を楽しみます。
そばの上に塩を少しのせて、塩の味だけでそばを食べるのもGOOD。
その後、薬味をそばの上にのせてつゆにつけるのですが、つゆはそばの1/3〜半量ぐらいを目安に浸し、つけすぎないようにするのが良いとされています。
さらに、そばは時間が経つとすぐ伸びてしまうので、できるだけ素早くずるるっとすすって食べます。
そばを食べ終わったら、残りのつゆにそば湯を足して飲み干すのもお忘れなく。
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このほかにも、
「そばを箸で掴む際には一度に3〜6本程度にする」
「薬味はつゆに混ぜてもいいけれど1種類ずつにする」
など、ざるそばの食べ方は人によってさまざま。
このような食べ方は、そばの香りやのどごしを味わうための食べ方でもあるので、強制ではありませんが、一度試していただきたい食べ方です。
3.栄養面
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栄養面から見ると、原材料が「そば粉」のそばと、「小麦粉」のうどんにはかなり違いがあります。
とくに、そば粉に多く含まれる「ルチン」というビタミン類の一種は、抗酸化作用を持ち毛細血管の強化や生活習慣病の予防など、さまざまな健康効果が期待できる優れた成分。
高血圧の方にもいい成分といわれ、積極的に取り入れていきたい栄養素です。
うどんにはルチンは一切含まれていません。
そのほか、そば粉は精白米に比べてビタミンB1やB2が約4倍含まれているといわれ、疲労回復や疲れやすさの解消、肌あれなどにも効果的。
人間の成長に欠かせない必須アミノ酸も多く含んでいるため、様々な年代の方におすすめの食材でもあります。
一方うどんの大半は炭水化物で、食物繊維の比率がそばと比べても低いのが特徴です。
このため胃の中に停留している時間が短く消化されやすいのがポイント。
風邪などで胃腸の調子が優れないときには、やわらかく煮たうどんを食べれば胃に負担をかけにくく効果的にエネルギーが摂取できるでしょう。
似ているようでやっぱり違う、そばとうどん。味付けや食べ方など違いを明確に理解することで、より“今の気分”にぴったりな一杯がいただけそうです。
いろんなそばとうどんを食べ比べしてみるのも楽しそうですね!
創業百余年 本格出雲そば
本田屋