ダイエットや高血圧予防にも!上品な旨味、昆布だしの取り方

ダイエットや高血圧予防にも!上品な旨味、昆布だしの取り方
旨味成分「グルタミン酸」を豊富にもつ昆布は、だしの味の決め手。
とくに大阪や京都など関西地方で昆布文化が根強く、「だしの味=昆布の味」という人も多いです。
旨味たっぷりでおいしいのはもちろん、昆布のもつさまざまな健康効果も享受できる昆布だしを、ぜひ手作りしてみましょう。
昆布だしのおいしさのポイント
日本には、旨味を引き出す天然だしとして、かつおぶし、煮干し、干し椎茸、そして昆布の主に4つがあります。
このうちかつおぶしと煮干しが「イノシン酸」、干し椎茸が「グアニル酸」、昆布が「グルタミン酸」で、それぞれ異なる旨味が味わえます。
昆布だしの特徴は、上品で控えめな旨味であること。
このため素材の味わいを大切にする料理に向き、湯豆腐や鍋料理などに用いられることが多いです。
一般的には昆布だしのグルタミン酸とかつおだしのイノシン酸を組み合わせてだしを取ることが多く、上品な香りと口当たりかつ、味付けをしなくともだしの味がわかる、しっかりとした味わいのだしが取れます。
「そばつゆに使われる「昆布」。うま味の秘密や栄養価を探る」についての記事はこちら→
昆布は健康効果抜群の食材
昆布には、主に食物繊維が27.1%、糖質が34.4%、ミネラルが19.6%、その他タンパク質、脂質といった栄養素が含まれています。
中でも注目したいのが、水溶性の食物繊維である「アルギン酸」や「フコダイン」。
これは昆布を煮たときに出てくるねばり成分で、糖質や脂質の吸収を抑えてコレステロール値の上昇も軽減するといわれています。
また牛乳と比べるとミネラルは約23倍、カルシウムは約7倍、鉄分は約39倍も含まれるうえ、体内への消化吸収率も高く、健康効果をもたらしてくれます。
ほかにもビタミンB1やB2による疲労回復効果、ヨウ素の新陳代謝調節機能による風邪などの予防、アルギン酸による高血圧や動脈硬化の予防、水溶性食物繊維によるお通じの改善など、さまざまな健康効果に期待できます。
だしに使われる昆布の種類
日本で使われる昆布の約9割が北海道全域、その他1割が東北でとれたもの。
昆布だしにぴったりな昆布も、そのほとんどが北海道でとれるものです。
■真昆布
昆布の中でも高級品で、上品な甘みと旨味が特徴。厚みがあって幅広いです。
■羅臼昆布
香りがよくやわらかいのが特徴。
しっかりとした旨味とコクのある昆布だしが取れ、だし昆布としてもよく使われます。
■利尻昆布
利尻昆布でだしを取ると、透明感があり味わいも上品になります。
料亭の懐石料理など、素材を大切にしたお料理に使われます。
昆布だしの取り方
昆布だしは真昆布、羅臼昆布、利尻昆布に加え、柔らかく煮込み料理にもぴったりな日高昆布を使って取るのがおすすめです。
顆粒だしなどに比べてじつに上品で透き通るような旨味とコクが楽しめるので、ぜひ手作りしてみてください。
■材料
昆布…10cm角1枚(10〜20g)
水…1リットル
■作り方
①濡れ布巾を硬く絞り、昆布表面をさっと拭く。
②鍋に水と昆布を入れて30分以上置く。
③鍋を中火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出せば出来上がり。
煮出すのが面倒であれば、水出し昆布「昆布水」も昆布だしとして使えるのでおすすめです。
材料は同じで、昆布を小さくカットし水にひと晩つけておくだけ。
冷蔵庫に入れておけば1週間ほど保存できます。
昆布水であれば、火を使わないので小さなお子様でも簡単に作れます。
かつおだしや煮干しと合わせてそばつゆのだしにしてもよし! ぜひお試しください。