そばつゆに使われる「昆布」。うま味の秘密や栄養価を探る

そばつゆに使われる素材を紹介するシリーズ。

 

今回は「昆布」を取り上げます。

 

昆布はだしを引く際に使われ、そばつゆの風味を左右する大切な食材です。

昆布とはどのような働きをするのか、そして栄養価は高いのかなど、昆布にまつわるあれこれをお届けします。

 

 

そばつゆに使われる昆布

 

ざるそばをおいしく食べるのに欠かせないそばつゆは、だしを引き、醤油と混ぜ合わせて作るのが一般的です。

昆布はだしを引く際に、鰹節と一緒に用いられることが多い食材です。

 

だしに向く昆布は「真昆布」「羅臼昆布」「利尻昆布」「日高昆布」の4種類

お好みの昆布の表面をふきん等でさっと拭き取り、水・鰹節とともに弱火にかけます。

 

沸騰寸前で昆布を取り出し、鍋の中が鰹節だけの状態でさらに5分ほど煮出し、しばらく蒸らしてから鰹節を取り除けば、おいしいだしの出来上がりです。

 

また昆布だけでだしを引くこともでき、その際には30分以上真水に浸け、その後中火にかけて沸騰直前に取り出します。

鰹節を入れただしよりも上品でやさしい味わいで、素材の味が生きるだしとなります。

 

 

昆布を使うことでのメリット

 

和食らしい繊細な味付けのお料理には、奥深い「うま味」の味わいは欠かせません。

昆布を使うことで、控えめな味付けでもしっかりとした「うま味」が感じられ、より“おいしい”お料理へと仕上がります。

 

そんな「うま味」は1908年に池田菊苗博士によって発見されました。

かつて人の味覚は、甘味、塩味、酸味、苦味の4つの組み合わせから成ると考えられていましたが、池田博士は昆布の入った湯豆腐を食べていて、甘味、塩味、酸味、苦味以外のもうひとつの味わいがあるのではと思いつきます。

そして研究を重ねた結果、昆布に含まれるおいしさの成分が「グルタミン酸」というアミノ酸の一種であることを発見。

「うま味」と命名し、5つ目の味覚として捉えられるようになりました。

 

 

昆布は栄養面でも優秀です!

 

昆布には水溶性食物繊維のアルギン酸とフコイダンが多く含まれています。

昆布を煮た時に出る特徴的なねばりは、これらの水溶性食物繊維によるもの。

 

お通じに効果的なのはもちろん、糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇も抑えてくれるといわれています。

 

また、昆布に19.6%含まれているミネラルも体にとって欠かせない成分。

体作りのベースになったり、体の調子を整えたりと、積極的に摂りたい成分です。

昆布に含まれるミネラル分は牛乳の約23倍とかなり高いうえ、ほかの食品に比べて消化吸収率も高いため、健康を考える上でも食べておきたい食材だといえます。

 

さらに、ダイエットの面でも昆布は優秀。

 

褐色の色素成分・フコキサンチンは脂肪の蓄積を抑え、さらに、体脂肪を燃やすたんぱく質UCP-1を活発にする働きがあります。

糖質の摂りすぎが気になる人は、併せて昆布も一緒に摂ることをおすすめします。

 

 

昆布の上手な選び方と保存方法

 

スーパーなどで昆布を買う時には、しっかりと乾燥し、肉厚なものを選ぶと良いでしょう。

また香りが確かめられれば、良い香りのものを選ぶのがベターです。

昆布の種類や採れた海の深さによっても変わるので、比べながら好みのものチョイスしましょう。

 

また昆布の表面にある白い粉は、マンニットと呼ばれる炭水化物の一種。

汚れやカビなどではなく、甘味のあるおいしい成分なので、水でじゃぶじゃぶ洗ってしまうのではなく、濡れ布巾でさっと拭き取る程度にしたいです。

 

保存時には15cmほどの長さに切ってビンなどに入れ、冷蔵庫など乾燥したところで保管しておきましょう。

 

 

だしは、つい出来合いの顆粒タイプなどを購入してしまいますが、昆布で取るだしは奥深いうま味と上品かつすっきりとした味わいでおいしさは段違い。

そばつゆもぐっとおいしく仕上がるので、ぜひ一度昆布から引くだしを試してみてはいかがですか?