うどん、パスタ、ラーメン。小麦粉原料なのに異なる理由とは

うどん、パスタ、ラーメンの違い。
小麦粉原料なのに食感も味わいも異なる理由
そば粉を原料とするそばに対し、小麦粉を原料とする麺類はうどんやパスタ、ラーメンなどさまざまなバリエーションがあります。
味わいも食感も異なるこれらの麺類、違いって一体なんなのでしょう?
うどんの特徴をおさらい
うどんは手軽な庶民のための食事として親しまれ、米の代用品としても好まれてきた食べ物です。
原材料は小麦粉と塩水といういたってシンプルなもの。
これをまとめてしっかりこねることでグルテンを生成し、独特のコシを生み出します。
一般的にうどんは、「手打ちうどん」と「手延べうどん」にわけられ、中力粉を塩水で練り上げ、寝かせた後よく踏んで平たく伸ばしたあとに包丁で切るものを「手打ちうどん」、薄力粉を塩水で練り上げ、寝かせた後1本の紐のように伸ばして作るものを「手延べうどん」と呼びます。
手打ちうどんはコシがあって比較的太く、手延べうどんはつるつるとした喉越しが楽しめて比較的細いうどんに仕上がります。
うどんとラーメンの違いって?
ラーメンで使われる麺は「中華麺」「中華そば」といわれ、中国発祥の麺です。
うどんと同じく小麦粉が使われますが、うどんとの最大の違いは「かん水」というアルカリ塩水溶液を用いること。
その昔、内モンゴルにある鹹湖(かんこ:淡水湖ではない湖沼)の水を用いて製麺すると独特の弾力を持つ麺ができることが偶然わかり、中国全土に広がっていったとされています。
かん水を入れること以外、基本的な製法はうどんと同じで、調合された小麦粉にかん水、水を混ぜてこねた後、場合によっては寝かせるなどし、綿棒で伸ばして細長く切って作ります。
中華麺独特のコシや黄色の色合い、香り、茹でると縮れるなどの特徴はかん水によるもの。
中華麺においてかん水は、かなり大きな役割を果たしているのです。
一方パスタはどんな違いが?
パスタも同じく小麦粉が原料ではありますが、中でもとくにタンパク質の多い強力粉が使われています。
この強力粉に水と塩を加えてこね、伸ばしてさまざまな形状に切り分けます。
生パスタはうどん作りとそう変わらない製法ですが、乾燥パスタにする場合には空気を抜きながら製麺機などで押し出し、乾燥させて仕上げていきます。
パスタの多くは、パスタ専用のデュラム小麦を粗挽きにした「デュラムセモリナ粉」が使われています。
このデュラムセモリナ粉はグルテン含有量が多く、ほんのり甘みがあるのが特徴。
茹でてもコシが強く、ぷちんと弾けるような独特の食感へと仕上がります。
この原料、もっと詳しく言えば、デュラム小麦のセモリナ粉という言い方になります。
デュラム小麦=硬質小麦
セモリナ=粗挽き
硬質小麦を粗挽きにした粉となります。
中力粉を主に使ううどん、調合した小麦粉を主に使ってかん水を添加する中華麺、そしてデュラムセモリナ粉を使うパスタ。
同じ小麦粉でも食感や風味はまったく異なり、さまざまなおいしさが楽しめるものです。
原料自体は同じ小麦粉ではあるので、うどんをパスタ風にしたり、パスタをラーメン風にしたりと、さまざまなアレンジもしやすいです。
多種多様な麺類のおいしさを思う存分味わってみてください!
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