二八そばがおいしいワケは?名称の由来にも迫る

二八そばがおいしいワケは?「二」と「八」が使われる理由、名称の由来にも迫る

 

そばは「二八そば」「九割そば」「十割そば」などと呼び分けられています。

 

中でも一般的で、かつ多くのそば専門店で用いられているのが「二八そば」。

 

この名称について、また二八そばがおいしい理由についても迫っていきます。

 

二八そばとはどんなそば?

 

二八そばは、そば粉の割合が8に対してつなぎとなる小麦粉を2の割合にして打ったそばのこと。

そば粉は、それだけで打つと麺状になりにくく、また麺状になってもボソボソとした食感になるのが特徴です。

つなぎの小麦粉を2割混ぜることで麺として成立しやすくなり、食べたときにもしなやかな弾力となめらかな食感が加わってずるるっと軽快に吸い込むことができます。

 

二八そばには種類が2つあり、上記のようなそば粉8:小麦粉2の二八そばは「内二」

もうひとつが、そば粉の割合を10として考え、外割で2割の小麦粉を加えたものを「外二」としています。

同じ二八そばであっても、内二に比べて外二のほうがそば粉の割合が高く、小麦粉の割合が低くなります。

 

「二八そば」という言葉の由来

 

二八そばという言葉は、江戸時代に生まれたといわれています。

由来は、そば粉8、小麦粉2の割合から誕生した説のほか、江戸時代の物価統制によりそばが十六文と決められていた時代に「2×8=16」の言葉遊びから誕生したという説も。

なお、十六という数字を「二八」と表すのはこの時代特別なことではなかったようで、古典文学『太平記』では、16歳を表す際に「二八の時」「二八の春の頃」といったように表現しているのだそうです。

 

割合説と価格説、どちらの説であっても粋な言葉遊びであることがうかがえ、江戸っ子らしいネーミングが現代に生き続けているのは面白いものです。

 

二八そばが「おいしい」理由は絶妙なバランスにあり!

 

「二八に始まり二八に終わる」といわれるほど、二八そばは奥深いそば。

 

多くのそば店で採用されている理由も、二八の割合がそばを食べる上でベストだと考える店主が多いからです。

では、なぜ「二八そばはおいしい」と広く認識されているのでしょうか。

 

そば粉にはうどんやパンのような、もちもちとした食感を形成する「グルテン」という成分がありません。

そのためそば粉と水だけで打つと麺として成立しにくく、麺状になったとしても短く切れやすいのです。

 

そこで、そば粉につなぎの小麦粉を加えて練り上げることで、グルテンの力によってそば粉同士が繋がりやすくなり、しなやかな食感とつるりとした喉越しを楽しむことができるようになるのです。

 

けれども、そばのおいしさのひとつは、麺が口の中でほどけるように切れる、一種の“もろさ”ともいうべき食感。小麦粉を多く入れることでこの“もろさ”がどんどんなくなっていき、まるでうどんのような、つるつるとした食感へと変化しきます。

これではうどんを食べているのとあまり変わりません。

この、そば特有の食感と風味を最大限に活かしつつ、そばを軽快につるっと楽しめる絶妙なバランスがそば粉8:小麦粉2の二八そばなのです。

 

「十割そばこそが本来のそば」「喉ごしを楽しむなら二八そば一択」など、人によって好みはさまざま。

同じ二八そばであっても、職人の腕によって風味や食感は大きく変わります。

だからこそそばは、たくさんのお店で食べ比べするのが楽しいお料理

自分好みの二八そばをぜひ見つけてみてはいかがでしょう。